ニシン
ニシン目ニシン科の海水魚で3、4年で産卵し成魚で30cm位になります。春に産卵のために日本の沿岸に近づくため「春告魚」とも言われています。ニシンの卵は古くは室町時代よりより珍重されて数の子としてめでたい食材として愛用されてきました。またその身は農業の肥料や灯油としても利用され日本の産業にはなくてはならないものでした。明治の半ばには100万トン近くあった漁獲も昭和30年には100tまで国内漁獲は激減して幻の魚とも言われています。それ以降は数の子などの原料はもっぱら海外からの輸入に頼ることになります。しかし、近年若干北海道近辺にニシンの産卵が集結が戻りつつあり「群来」も見られるようになりました。
北海道では明治時代の最盛期から戦前までに網元の番屋として鰊御殿が日本海側で作られ栄華を誇った。現在でも小樽や留萌などでその名残を見ることができる。
世界の漁場は大きく分けて、北米大陸西沿岸・北米大陸東沿岸・北方ヨーロッパ沿岸の3つがあります。数の子獲得のために世界中のニシンもしくは卵を輸入しています。各地域よって産卵時期が違い、ほとんどどこのかの地域で一年中取れているのが現状です。
日本では太平洋岸では利根川以北、日本海側では島根県以北に生息し、大回遊グループ(サハリンから北海道西岸、外洋)と小規模回遊グループ(石狩湾、厚岸湖、噴火湾などの沿岸性)に分かれるが、激減したのは大回遊グループで現在に至っています。ニシンは11月ごろから6月頃まで水深1m位のところで産卵し、群れが集まると海が盛り上がるようになり「群来」と言われています。海はその精子で真っ白になります。
ニシンの鮮魚は国内物も数多く出回っており、塩焼きやマリネ、最近は寿司ネタにもなっています。一夜干し(卵を抱いたままの一本物)や糠にしんなどでも利用されています。ニシンの身を3枚におろして1ヶ月近く乾燥したものは身欠きにしんといい、日本の伝統食としてニシン蕎麦や昆布巻き、野菜と一緒に漬けるニシン漬けとして利用されています。京都や山間部では古くから貴重なタンパク源として北前船で京都・北陸・東北に運ばれ地方料理に取り入れられています。
世界でもニシンは大いに食べられています。有名な甘酢付けのロールモップや世界一臭いと言われるニシンの塩漬け発酵食品のシュールストレミング言うスエーデンの缶詰が有名です。一度機会があったら挑戦見てください。
甘エビ(ホッコクアカエビ)
甘エビは日本で一番お馴染みのエビかもしれません。正式名称はホッコクアカエビといいます。島 根県以北の日本海沿岸から宮城県沖の太平洋、オホーツク海、ベーリング海、カナダ西岸までの北太平洋などの300~1000mの深海に広く […]
数の子の栄養
(数の子は脳にいい!) 数の子は若返りの食品と言える成分をたくさん含みます。一言で脳にいい数の子と言えるでしょう。100g中の栄養成分です。 ●カロリー 162Kcal(ブタロースで291Kcal) ●タンパク質 25g […]
数の子の製造方法
(一般的な塩数の子製造方法) 市販の数の子は原料のほとんどは海外からの輸入です。数の子の製造法をカナダ産を例に紹介します。 カナダの太平洋沿岸にてニシンを刺し網にて漁獲 そのまま5、6時間にて加工工場に搬入する 魚卵を腹 […]
数の子の食べ方
(塩数の子はそのまま食べれません) 数の子の食べ方は難しいように思われていますが、簡単です。塩数の子は塩抜きをして後、そのまま食べるか味付け をして食します。塩抜きは薄い塩水(1Lに小さじ一杯の塩)で400gほどの数の子 […]
小樽塩数の子史
小樽で塩数の子が製造販売されたのは明治30年代でこれは恐らく日本国内では最も早い記録ではないかと言われております。それまでは数の子を天日干しした「干し数の子」が主流でしたが、水で戻すのに数日かかるため塩数の子は重宝される […]
ニシン
ニシン目ニシン科の海水魚で3、4年で産卵し成魚で30cm位になります。春に産卵のために日本の沿岸に近づくため「春告魚」とも言われています。ニシンの卵は古くは室町時代よりより珍重されて数の子としてめでたい食材として愛用され […]
身欠きニシン
ニシンの内蔵やエラ、中骨を取り除き3枚におろし身だけを干したものを[身欠きニシン」といいます。乾燥の度合いによって本干や7割、5割などのソフトタイプがあります。昔は十分乾燥させた本干が主体でしたが、最近は戻す手間などから […]
松前漬
(北海道の郷土料理) 道南の松前の郷土料理で松前藩時代に始まりました。数の子が大量に捕れた頃は余った数の子にこれも道産のスルメと昆布を切り込んで混ぜ、数の子が主体で塩で漬け込んだ簡単なものでした。現在は数の子が希少となり […]
群来
群来(くき)と読みます。北海道日本海沿岸で見られるニシンが産卵のため大群で 押し寄せ、産卵・放精によって海の色が乳白色になる現象で群来(くき)とよばれまます。昔はニシンが大量に押し寄せて、海は盛り上がり真っ白になったとい […]