檜山の冬の漁港風景です
(たらこ原料の選別)
スケトウダラの卵巣の原料は成熟度によって、 がむ子(未熟)・真子(成熟)・目付け(過熟)・水子(完熟)とい う段階になります。タラコのベストは真子の段階で粒子もしっかり詰まって全体の張り、色艶、食感が最適な段階です。がむ子の段階では皮に透明感もなく張り も余りありません。目付けでは水分が皮の中に入り込み水泡が出来てゆるくなって張りのない食感になります。更に海水が入り込むと水子の段階になり、卵の中 は液状になり、フリカケなどに加工されます。真子の段階でも最適な状態の原料の選別が重要になります。
目付は大きく膨れてます
(一般的なたらこ製造方法)
塩タラコの製造はかなりシンプルです。一般的な輸入の原料での製造法をご説明します。
- 洋上でのスケトウダラ漁
- 船上での卵巣の採取
- 選別
- 塩水で 粘液・血液・内蔵
- や黒皮などの夾雑物の洗浄除去
- 水切り
- 急速冷凍 (ここまでは船上加工)
- 輸入
- 低温解凍室にて解凍
- 漬け込着色 (塩・調味料・色素)・・・・塩分は6%〜12%、低温で一昼夜ほど
- 同時に手返し作業(調味液を浸透させるためにひっくり返し作業)
- 熟成(低温で数日間)
- 水切り整形(しっかり低温室で水切り後、再度検品し整形)
- 計量箱詰め
- 凍結
- 出荷
この間4~5日間の工程になります。
(加工上のポイント)
タラコは基本的に非加熱製品ですので、菌の繁殖を抑えることが最大のポイントになります。その為に原料の鮮度と工場での温度管理・衛生管理が極めて重要になります。
- 出来るだけ鮮度のいい状態で原料を処理する。
- 適切な温度管理のもとで素早く加工する。
- その際、作業場や従業員の殺菌
- 衛生的な作業衣やマスク等の着用
- 加工後は素早く急速冷凍する。
このいい原料での素早い処理がいい味の品質の高いタラコになっていくのです。